リバースモーゲージのデメリットやリスクを徹底解明。老後資金確保の手段とは。

リバースモーゲージのデメリットやリスクを徹底解明。老後資金確保の手段とは。

リバースモーゲージは、住宅を担保としてお金を借り入れるローン商品の一種です。
特に、老後資金に不安がある方が利用を検討する人気商品です。

リバースモーゲージは便利な商品に思えますが、デメリットやリスクもあります。
リバースモーゲージ以外に、老後資金を確保する方法もあるので、確認してみましょう。

オープンハウスの買取事例

リバースモーゲージの基礎知識

リバースモーゲージとはどういう商品なのでしょうか。まずは、リバースモーゲージの仕組みについて理解しましょう。


リバースモーゲージの仕組み

リバースモーゲージとは、自宅を担保にして融資を受けるという融資制度です。収入が少なくなった高齢世帯を中心に、自宅を手放すことなく資金を確保できることがメリットとなり注目が集まっています。

リバースモーゲージで借り入れた資金は、自分が生きている間は金利にあたる分だけを返済すればよく、ローン元本は自分が亡くなった後に物件を売却して返済します。

そのため、一般的な借り入れに比べると返済の負担が少なくて済みます。また、元本の返済も担保物件の売却で返済することが予定されているので、計画的な資金調達ができます。

老後を迎えた人が、自宅を担保にして資金を調達するのに利用されています。

物件の住宅ローンがまだ残っている人が、リバースモーゲージに借り換えを行うというケースもあります。この場合、存命中は利息のみを返済するため、大幅に返済の負担を減らせ、老後の家計に余裕が生まれるでしょう。


リバースモーゲージの取扱い銀行数

リバースモーゲージは、近年は、民間の金融機関がローン商品の一種として提供する例が増えています。社会福祉協議会が窓口となり、福祉的な観点で運営されている公的な性質のものもあります。

住宅金融支援機構と提携して行われる「リ・バース60」がよく知られていますが、各金融機関が独自に提供する商品もあります。

金融庁が発表している「高齢社会における金融サービスのあり方について」によると、平成26年には15行程度だったリバースモーゲージの取扱い金融機関は、平成29年には50行近くまで増加しています。金融機関や商品の選択肢は増えているといえます。

住宅金融支援機構が発表した「【リ・バース60】の利用実績等について」2でも、2019年1月~3月期に利用された(付保実績)戸数は対前年同期比でおよそ2倍になっています。実際にリバースモーゲージを活用している人も増えているのが分かります。


リバースモーゲージのデメリットやリスク

需要が高まっているリバースモーゲージですが、デメリットやリスクはないのでしょうか。利用にあたっての注意点を整理してみました。


物件の価値に比べて借り入れ可能な額が少ない

リバースモーゲージは不動産を担保としたローンのため、借入れ限度額は物件の価値に応じます。

不動産担保ローンでは、担保物件の価値下落リスクに備えて、物件の本来の資産価値の6~8割を担保価値とし、この価額をもとに借入れ限度額が決められます。

たとえば、3,000万円の価値がある不動産を担保として借りる場合で考えると、

物件の価値:3,000万円
担保価値:6割
3,000万円×0.6=1,800万円

となり、実際の借り入れが可能な額は1,800万円です。

この割合を「担保掛目(かけめ)率」と言いますが、リバースモーゲージでは担保掛目率がほかの不動産担保ローンよりも低く、5割程度です。

そのため、せっかく価値の高い物件を所有していても、それを活かした資金調達ができるかというと疑問です。物件価値に対して借入れ可能額が大きく抑えられてしまうため、期待したほどの資金調達ができない可能性があります。


金利が高めで、金利上昇リスクの影響を受ける

存命中は金利分だけを支払えばよいので、月々の返済額が抑えられるのが、リバースモーゲージの最大の特徴です。

しかし、金利そのものは、住宅ローンと比べると高めの水準にあることは要注意です。

金利+元本を返済する必要がある住宅ローンに対して、リバースモーゲージは金利のみの返済です。そのため、返済額自体は低いですが、その金利は3~4%程度です。住宅ローンの金利が0.5~1.5%程度であることに比べると高いです。

その上、金利しか返済していないため、元本は残り続け、その元本に対する金利が課されることから、トータルでの返済金利額も大きくなります。

また、多くのリバースモーゲージは変動金利です。金利が上昇すれば負担額も増える金利上昇リスクの影響を受けやすいと言えるでしょう。


長生きした場合にリスクがある

リバースモーゲージの元本返済は、本人が亡くなった後、行うのが原則ですが、金融機関によっては期限を設けている場合もあります。

想定以上に長生きした場合、リバースモーゲージの借入れ額が限度額に達してしまい、それ以上借り入れができなくなるリスクがあります。

そのような状態で、担保物件の価値下落などがあれば、超過が生じて返済を求められることもあります。リバースモーゲージを利用している場合は、長生きもリスクになってしまいます。


資金の使い道に制限がある

リバースモーゲージで調達した資金は、何にでも自由に使ってよいというわけではありません。

社会福祉協議会が窓口となっているものは、福祉的な観点から運営されています。原則として、生活資金としてのみ使うことを想定しています。

一方、住宅金融支援機構のものは、リフォーム資金や住宅ローンの借り換えなど、住まいに関する用途に限定されています。

民間の金融機関のリバースモーゲージは、使途制限のないものもあります。しかし、その場合も、事業用資金や投資用には使えないため、完全に自由というわけではありません。


相続トラブルの原因になることも

リバースモーゲージは、借り入れた本人が亡くなった後、元本を一括返済しなくてはなりません。

現金で返済もできますが、多くの場合は物件を売却して清算することになるでしょう。つまり、担保とした物件は、手放すのが原則です。

そのため、リバースモーゲージを申し込むためには、相続人の同意が必要です。

借入人の自宅などは、その相続人にとっては、将来、自分が相続できるかもしれない財産です。理解を得られて、同意をもらえればよいのですが、そうでなければ、リバースモーゲージを利用できません。

また、同意を得たうえで利用していたとしても、いざその時が来れば、気持ちが変わってる可能性もゼロではありません。特に兄弟姉妹など相続人が複数いる場合、その配偶者の意向なども絡んで、相続トラブルに発展することも珍しくありません。


リバースモーゲージ以外の選択肢

リバースモーゲージには様々なデメリットやリスクがあることをお伝えしました。こうしたデメリットやリスクを重く見るなら、リバースモーゲージ以外の選択肢にも目を向けるとよいでしょう。


リースバック

リースバックは、不動産を売却し、その後、買い手との間に賃貸契約を結ぶことによって、物件を使用し続けることができる仕組みです。

売却益を得たうえで、その家に住み続けられるので、形としてはリバースモーゲージと同じようにみえますが、家を売る順序が異なります。

また、リースバックは売却であって、借り入れではありません。そのため、金利の負担はなく、金利上昇リスクは回避できます。

返済の必要もありませんが、同じ家に住み続けるには賃料を払い続ける必要があります。この時、同程度の物件を新たに賃貸するのと比べて、賃料の相場は高めであることが多いです。


不動産担保ローン

不動産担保ローンは、不動産を担保としてお金を借り入れるローン商品です。

リバースモーゲージも不動産担保ローンの一種と考えられます。しかし、一般的な不動産担保ローンは、単純に物件を担保として、その担保価値から決まる限度額までの資金を調達し、返済していきます。

リバースモーゲージに比べると、担保価値を高めに評価してもらえるため、より高額な借り入れが可能です。

金利は金融機関・商品によってかなり幅がありますが、リバースモーゲージよりも低金利で借りられる場合も少なくありません。

不動産担保ローンのデメリットは、返済ができなくなった場合に、担保とした物件を手放さざるをえないことです。特に、物件の評価額が下落したことで担保価値が下がり、追加の担保差し入れを求められるケースなどに要注意です。


不動産売却(不動産買取)

不動産を売却してお金に換えるという方法もあります。

リバースモーゲージやリースバックは、その家に住み続けることを前提とした仕組みです。住み慣れた家を手放さなくてよいメリットと引き換えに、金利負担や賃料、担保価値が低くなるなどのデメリットが生じていました。

不動産担保ローンは、借り入れであるがゆえに、金利や返済の負担があります。

一方、売却するだけなら、金利負担や返済の義務もなく、その時点の評価額にもとづいた資金調達が可能です。

もちろん物件は手放すことになりますが、老後の暮らしを、現役時代と同じ家で送ることが必ずしもベストとは言えません。

子どもたちが巣立ったあとのマイホームは、夫婦ふたりには広すぎるという場合もあります。さらに、経年劣化してきている家に住み続けるよりは、売却益で、より今の暮らしに合った住まいに移ったり、賃貸に住み替えたりするほうがよい場合も多いでしょう。

また、戸建ての物件は、相続財産としても扱いが難しく、無用な相続トラブルを招く場合があります。

住まいを活用した老後資金調達を考える時は、リバースモーゲージだけでなく、不動産売却も視野に入れて検討するのがおすすめです。



不動産を売却するならオープンハウスが買取ります

オープンハウスは、売れなくて困っている土地、いびつな土地や古い建物が建ったままの土地でも、積極的に買い取ります。

電話やネットからお問い合わせいただければ、経験を積んだ専門のスタッフが買い取り価格を素早く算出し、24時間以内にお知らせします。価格に納得頂ければ最短48時間で現金化も可能です。

オープンハウスの買取買取フロー

商談が未成立でも相談料等は発生しません。お気軽にお問い合わせください。

最短48時間で即現金化!

※諸条件がございます。詳細はお問い合わせください。

電話で相談する

受付時間:9:00~19:00(水曜定休)
お気軽にお問い合わせください。