家を早く売る方法を紹介｜仲介と買取の違い、不動産会社の選び方も解説

一般的に家の売却には3〜6カ月ほどの期間がかかるといわれています。では、売却の期限が決められている場合は、どのような対応が必要なのでしょうか。

家をできるだけ早く売るための方法と不動産会社選びの注意点を紹介します。

家を早く売る方法

家を早く売りたいときは、以下のような方法が効果的です。

• 複数社に査定を出し比較する
• 自分に合った媒介契約の種類を検討する
• インスペクションを行う
• 販売活動に積極的に協力する
• リフォームを行う

複数社に査定を出し比較する

早く家を売るためには、適切な価格で売りに出さなければいけません。少しでも市場に合った売出価格を設定するためには、複数の不動産会社に売却査定を依頼しましょう。

もし1社のみに査定依頼を出した場合、不動産会社によっては査定金額が高すぎたり安すぎたりすることがあります。それを防ぎ適正な価格で売却するためにも複数社に相談し、早く売れる金額で売りに出すことが重要です。

自分に合った媒介契約の種類を検討する

家の売却を依頼する際は「媒介契約」を不動産会社と締結する必要がありますが、その種類にも注意しなければいけません。媒介契約には以下の3種類があります。

• 一般媒介契約
• 専任媒介契約
• 専属専任媒介契約

一般媒介契約は複数の不動産会社と契約を結べますが、不動産会社は自社でかならず契約できるわけではないため、売却にあまり力を入れてくれない可能性があります。

一方、専任媒介契約と専属専任媒介契約は一社のみの契約ですが、成約すれば不動産会社はかならず仲介手数料を得られるので力を入れて販売活動に取り組みます。

このように媒介契約にも種類があるため、それぞれのメリット・デメリットを聞いて慎重に検討するようにしましょう。

インスペクションを行う

インスペクションとは中古住宅の不動産調査のことをいい、建物の劣化や欠陥を診断することです。

インスペクションを行うことで、建物に欠陥がないことを証明できれば物件の価値が上がり売却を有利に進められます。もし欠陥が見つかっても、その部分を修補することで物件の信頼度が上がるため、結果的に早期売却につながります。

販売活動に積極的に協力する

不動産会社が行う販売活動に積極的に協力することで、家を早く売却できます。たとえば、お客様から内覧希望があった際に極力スケジュールを合わせて対応することや、室内写真の撮影に積極的に協力することなどがあげられます。

販売活動のすべてを不動産会社任せにせず、売主が進んで販売活動に協力することで早い売却につながるでしょう。

リフォームを行う

長期間生活していると、室内にどうしても汚れや修理箇所が出てきてしまいます。それを直して見た目を改善することで、物件の印象がアップし早く売れるようになります。

具体的には畳を新調したり、壁紙を交換したり、空家の場合はハウスクリーニングを行うことで見た目がきれいになり好印象になります。このように、多額の費用をかけなくても多少のリフォームをすることで家が早く売れるようになるのです。

期日がある場合は不動産買取がおすすめ

もし家を売らなければいけない期日がある場合、市場に売り出す仲介ではなく買取を検討することをおすすめします。ここからは、不動産買取について詳しく解説します。

買取と仲介の違い

不動産買取とは、不動産会社が直接物件を買い取ることを言います。買取と仲介には以下のような違いがあります。

買取

不動産買取は物件を市場に出さないため、買取業者との金額に折り合いがつけば、早ければ数日から1週間程度で決済してくれる会社もあります。 一般的に売却まで3〜6カ月かかる仲介と比べると歴然の差です。ただし、買取業者はその後再販売するため、成約価格は市場の6〜8割程度となってしまいます。

仲介

仲介で販売すれば、相場通りの価格で売却できる可能性が高いです。 しかし、お客様の内覧スケジュールに合わせたり、室内写真などにも協力をしないといけないため手間がかかります。また、買主が見つからない場合は1年以上の長丁場になる可能性もあります。

買取のメリット

不動産買取の主なメリットは以下のとおりです。

• 仲介手数料が不要
• 現金化の期間が短い

仲介手数料が不要

不動産買取で成約した場合、仲介手数料が不要になります。たとえば、仲介により2,000万円で成約した場合、仲介手数料は72万6,000円（税込）ですが、買取の場合はこの費用が不要になります。そのため、買取金額と市場価格が近い場合、手取り総額を考えると買取のほうがお得になることもあります。

現金化の期間が短い

不動産買取は現金化するスピードが早いことも特徴です。買取業者との金額がまとまれば、すぐに売買契約を締結することができます。さらに、おおよそ1カ月以内には物件金額を振り込んでもらえることが多いので、すぐに現金化することが可能です。

買取のデメリット

不動産買取によるデメリットについても紹介します。

• 仲介より価格が低くなることが多い
• 物件の状況により買取不可の場合もある

仲介より価格が低い

仲介との違いで解説したとおり、買取は成約価格が市場価格の6〜8割程度になることがほとんどです。その理由は、買取業者が購入後にリフォームや修繕、解体などをして再販売することを前提としており、その費用を成約価格から差し引いたり、利益を確保するためです。

物件の状況により買取不可の場合もある

不動産買取では、物件の状況や周辺環境により買い取ってもらえないことがあります。買い取った不動産を再販売するため、需要が低いエリアや再建築不可の物件、買取業者の商圏から外れている場合は、買取を断られることがあります。

買取に向いているケース

不動産買取に向いている人は以下のような人です。

• 売却に手間をかけたくない
• 離婚や転勤などで急いで現金化したい
• 周囲に売却を知られたくない
• リフォームをしなければ売れないくらい家が古い

買取は手間がかからずスピード感のある売却が可能なため、上記に当てはまる人は一度買取が対応できる会社に相談してみるとよいでしょう。

仲介でも買取でも不動産会社選びが重要

家を早く売るには、それぞれの状況に合った方法を選ぶ必要がありますが、重要なポイントは不動産会社選びです。ここからは、どのような不動産会社を選べばいいのかを解説します。

物件があるエリアに強い

売りたい家があるエリアに詳しい不動産会社を選びましょう。不動産売却はエリアの情報を基に価格や販売方法、ターゲットを決めるため、地域の情報をたくさん持っている不動産会社を選ぶことが重要です。

不動産会社が地元の情報を豊富に持っていれば、家を売る際に地域の特徴や子育てのしやすさ、治安などを購入希望者へ伝えることができます。それにより購入希望者は安心して家を購入できるため早期売却につながるのです。

提案力がある

家を早く売るためには、プロの目線から見た提案が非常に重要です。そのため、状況に合った提案を適切に行ってくれて、対応がスピーディな不動産会社を選びましょう。

たとえば、古い家を売る場合、一戸建てとして販売するだけでなく、土地としても販売することで新築戸建てを検討しているお客様に響くため、ターゲットが増えることになります。

提案力がある不動産会社かどうかは、売却査定の際に見極める必要があります。「この家を早く売るにはどうしたらいい？」などの質問をぶつけ、適切なアドバイスがもらえれば売却を依頼する候補に入れてもいいでしょう。

インターネット広告に精通している

近年、お客様からの問い合わせはSUUMOなどのポータルサイトからの問い合わせや、SNSを経由した問い合わせが主流となっています。そのため、インターネット広告に強い不動産会社を選ぶことが重要です。

インターネット広告に強い不動産会社を見極めるには、不動産会社のホームページが頻繁に更新されているか、またポータルサイトで物件を見やすく掲載されているか、YouTubeやInstagramなどを駆使しているかなどのポイントがあります。すべてが当てはまっている必要はありませんが、不動産会社が魅力的なコンテンツを発信しているかが、家を早く売ることにつながるでしょう。