思い出の詰まった家や、相続した不動産が売れずに放置されていると、固定資産税や維持費がかさむばかりか、資産価値が下がるリスクがあります。特に、地方の物件や築年数が経過した家の場合、買い手が見つからず悩む方も多いでしょう。
空き家が売れない主な原因を具体的に解説し、それぞれのケースに合った解決策を紹介します。「売れないと諦めるしかないのか」と不安でも、新たな道が見つかるかもしれません。
なぜ空き家が売れないのか
空き家の増加は都市部だけでなく、地方でも深刻な問題となっており、全国的な社会問題にもなっています。
空き家を所有していると維持費や税金がかかるため、早めに売却したいと考える方も多いでしょう。
しかし、空き家がなかなか売れずに困っている所有者の方は多く存在します。空き家が売れない複数の原因を理解し適切に対策を講じることが大切です。空き家が売れない一般的な原因についてくわしく解説します。
交通の便や周辺環境が悪い
空き家が売れない主な理由のひとつに、交通の便や周辺環境の悪さが挙げられます。
物件の立地は、空き家の売却において非常に重要な要素です。
たとえ建物が老朽化していても、人気エリアにある空き家であれば売り手に困ることはありません。
しかし、最寄りの駅やバス停から遠かったり、買い物や病院などの生活施設が近くになかったりすると、購入希望者は少なくなり売却に苦労します。
また、治安が悪い地域や騒音が多い場所も売却の妨げになります。
例えば、大きなトラックが頻繁に通過し騒音が激しい場所や、工場の近くで臭いや騒音が気になる場所は敬遠されがちです。このような立地条件が原因で、空き家の売却が難航することがあります。
老朽化しており修繕が必要
長期間使用されていない空き家の多くは、老朽化が進んでいます。
壁や屋根の破損、給排水管の劣化、シロアリの被害など、修繕が必要な箇所が増えることで、購入希望者の購入意欲が減退します。
特に、外観の見た目が悪い場合や、室内の設備が古いままである場合、購入者はリノベーションや修繕の費用を考慮しなければなりません。
また、老朽化した建物は印象を悪くするため、リフォームやリノベーションを想定していても、修繕後のイメージを抱きにくいものです。
そのため、放置された老朽化した建物は、修繕費や見た目の悪さから、売却が困難になります。
適正価格でない
空き家が売れないもうひとつの原因は、適正な価格設定がされていないことです。不動産市場の動向や地域の相場を無視して高額な価格を設定してしまうと、購入希望者は他の物件に目を向けます。
逆に、極端に安い価格を設定すると、建物や周辺環境に問題があると疑われることもあります。
適正価格を設定することは、空き家をスムーズに売却するための重要なポイントです。
現在空き家を売り出していてなかなか売れない理由の多くは、価格の高さによるものです。
多くの場合、価格を下げることで売却できる可能性は高まるので、早期に売却したいのであれば、売却価格に対して柔軟に対応しましょう。
空き家を放置すると起こる問題
空き家を放置すると、倒壊や火災などの防災上のリスクがあります。その結果、近隣住民が被害に遭ったり、景観を損ねたりして地域全体の印象悪化の原因になったりと、多岐に渡る問題を引き起こします。
空き家をそのままにしていると、周辺住民や近隣地域にまで悪影響を与えかねないのです。
ここでは空き家を放置することで起こる問題についてくわしく解説します。
維持管理不足で建物の劣化が進む
定期的なメンテナンスが行われない場合、屋根や外壁の破損、給排水管の詰まりや漏れなどが発生しやすくなります。
特に長期間放置された空き家では、修繕費用が膨らむ可能性が高いです。修繕を怠ると被害が拡大し、さらに多額の費用が必要になることもあります。
また、建物だけでなく、草や木の剪定を行わないと、枝や葉が道路や隣地に伸びたり、枯葉が隣家に落ちたりして近隣に迷惑をかけることがあります。
さらには、伸びた木が電線を切断し、停電を引き起こすことも考えられます。加えて、メンテナンスされていない空き家は見た目が悪いため、地域全体の印象を悪化させることがあります。
結果として、近隣の不動産相場が下がり、物件の価格が低下する可能性もあります。
犯罪の温床や災害時の倒壊リスク
空き家は人が住んでいないため、不法侵入や不審者の隠れ家として利用されてしまい、犯罪の温床となるリスクも含んでいます。
さらに、自然災害時には倒壊や火災のリスクが高まり、周辺住民にも危険が及ぶことがあります。建物が倒壊して近隣の方がケガした場合、損害賠償を請求されることも考えられます。
このような問題が起こると、ますます売却が難しくなる可能性があります。
空き家売却の具体的な行動と解決策
ここまで、空き家が売れない原因と放置による問題点について説明しました。では、空き家が売れない場合、具体的にどのような行動をとれば良いのでしょうか。
ここでは、空き家の売却に向けた具体的な行動と解決策について解説します。
- 補助制度や税制優遇を受ける
- 賃貸物件として再活用する
- リノベーションで魅力を高める
- 買取を行う不動産会社に相談してスムーズに売却
補助制度や税制優遇を受ける
空き家の売却を進めるには、補助制度や税制優遇を活用すると効果的です。空き家問題は日本全国で問題となっており、国や地方公共団体(自治体)も空き家対策に積極的に取り組んでいます。
国や地方公共団体には、空き家の解体費用やリノベーション費用を支援する制度が設けられている場合があります。また、一定の条件を満たせば、固定資産税や所得税の軽減措置を受けることも可能です。
これらの制度をうまく活用することで、空き家の価値を高め、売却を円滑に進められます。しかし、これらの制度や優遇措置は地域によって異なります。
詳細については、お住まいの地方公共団体の公式Webサイトや窓口に問い合わせることをおすすめします。
賃貸物件として再活用する
空き家を売却するだけでなく、賃貸物件として再活用する方法もあります。賃貸物件として貸し出すことで、収益を得ながら空き家を維持管理することが可能です。
賃貸物件として提供する際には、物件の修繕やリノベーションを行い、魅力的な居住空間を提供することが重要です。
ただし、物件の老朽化具合や立地によっては修繕費用を大幅にかけても、家賃を高く取ることが難しい場合もあります。
また、一度貸してしまうと、賃借人に退去してもらうことが難しくなるため、空き家として欲しい人が現れても売却が困難になります。
しかし、空き家が売れない場合は、投資家向けの投資用物件のほうが売りやすいこともあるので、賃貸物件にすることもひとつの選択肢です。
リノベーションで魅力を高める
リノベーションを行うことで、空き家の魅力を高められます。外観の改修や内装のリフォーム、設備の更新を行うことで、即入居可能な物件として購入希望者の関心を引きやすくなります。
特に、若い世代やファミリー層に向けたデザインや機能性を取り入れることで、空き家の価値が向上します。
また、通常のリフォームより費用がかかる傾向はありますが、自然環境に配慮した「エコリフォーム」を取り入れることで、省エネ住宅としてアピールもできます。リノベーションにより付加価値が付くことで、高く売却できる可能性もあるでしょう。
ただし、リノベーション費用を事前に支払う必要があり、一時的に大きな出費が発生します。
買取を行う不動産会社に相談してスムーズに売却
空き家の売却に時間や手間をかけたくない場合、買取を行う不動産会社に相談する方法もあります。
買取価格は市場価格よりも安くなることが一般的ですが、査定や手続きが迅速に行われるため、早期に売却が完了します。
また、買取では建物内に不用品があっても買い取ってくれる不動産会社もあるので、売却にかかる費用や手間も省けます。
さらに、不動産会社に売却した場合、売却後のトラブルも少なく済みます。このように空き家の売却でお悩みの方にとって、不動産買取は手間をかけずに早期に売却できるため、便利な方法といえます。
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