公開日:2025年06月03日
家を売るときの査定ガイド|相場・流れ・注意点までわかりやすく解説

家を売るときの査定ガイド|相場・流れ・注意点までわかりやすく解説

家を売るなら、まずは査定で相場を知ることが重要です。この記事では、査定の種類、買取と仲介の違い、事前準備、そして注意点まで、知っておくべき情報を解説します。納得のいく売却のために重要なポイントを押さえましょう。

オープンハウスの買取事例

査定にはどんな種類がある?

不動産査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。どちらも無料ですが、精度と所要時間が異なります。ここでは2つの査定の違いについて解説します。


机上査定

机上査定は、物件を見ることなく、提供情報や取引データから算出する査定方法です。インターネットや電話で依頼でき、最短即日で結果が出るため、手軽に売却価格の目安を知りたい方に適しています。


ただし、物件の実際の状態を確認できないため、価格の精度は訪問査定より低くなりますが、不動産の相場感をつかむ最初のステップとして役立ちます。


訪問査定

訪問査定は、不動産会社の担当者が実際に物件を訪問し、詳細をチェックする査定方法です。建物の状態、日当たり、周辺環境など、机上では判断できない要素を確認できるため、より正確な査定額が算出されます。


特に買取を検討している場合は、物件の状態が買取価格に大きく影響するため重要です。査定時間は30分〜1時間程度で、事前に室内を整理しておくと、より適正な査定を受けられる可能性が高まります。

仲介と買取の売却方法の違い

家を売る方法は主に「買取」と「仲介」の2種類があります。それぞれメリット・デメリットが異なるため、自分の状況や優先したい条件に合わせて選ぶことが大切です。スピード重視か価格重視かによって、最適な選択肢は変わってきます。


買取の場合

買取は、不動産会社が物件を直接購入する方法です。最大のメリットは売却スピードの速さで、条件次第で最短1週間での現金化も可能です。買主探しや内覧、値下げ交渉が不要なため、急ぎの売却や手間を省きたい方に最適です。


物件の状態が悪くても、解体やリフォーム前提で買い取ってもらえる場合があります。買取価格は仲介より低い傾向ですが、確実性と迅速さを重視する方に適した売却方法です。



仲介の場合

仲介は、不動産会社が売主と買主を仲介し、売買を成立させる方法です。一般的に買取より高値で売却できる可能性があり、市場価格に近い金額を期待できます。しかし、買主が見つかるまでの期間は不確定で、平均3〜6ヶ月かかることもあります。


内覧対応や価格交渉などの手間も発生し、成約までのステップが長くなる傾向です。売却価格の最大化を目指す方や、時間的余裕がある方に向いています。ただし、仲介手数料が発生するため、実質手取り額で比較検討することをおすすめします。

査定を依頼する方法はどれがいい?

不動産査定の依頼方法は、買取業者への直接依頼一括査定サイトの利用があります。どちらにもメリットがあるため、自身のニーズに合わせて選ぶことが大切です。


複数の査定結果を比較すれば適正価格が見えてくるので、両方の方法を併用するのも効果的です。


不動産会社へ直接依頼

買取業者へ直接査定を依頼する方法は、信頼できる不動産会社がある場合や、地域密着の専門性を重視する場合に適しています。地元に強い業者なら相場に精通し、的確な査定が期待できます。


直接コミュニケーションが取れるため、細かい要望や質問にもスムーズに対応してもらえるメリットがあります。


一括査定サイト

一括査定サイトは、1回の入力で複数の買取業者に同時に査定依頼ができるサービスです。効率良く多くの査定結果を集められるため、相場感をつかみやすく、より高額な買取価格を見つけられる可能性が高まります。


大手から地域密着型まで様々な業者が登録しているため、幅広い選択肢から比較検討できるのも魅力です。ただし、競合より良い印象を与えるために、あえて相場より大幅に高い金額を提示する業者もあるため、査定結果は慎重に見極めることが大切です。


家の査定前に準備しておくと良いこと

家を売る際は、査定前の準備が重要です。事前準備をしっかり行うことで、より正確な査定額を引き出し、その後の売却ステップもスムーズに進められます。


自分でも相場を確認する

査定依頼前には、自分でも物件の相場感を掴んでおくことが重要です。不動産ポータルサイトや「不動産取引価格情報検索サイト」で類似物件や実際の取引価格を確認し、ある程度の相場観を持ちましょう。


買取価格は仲介より安くなる傾向がありますが、物件の状態や立地で変動します。どの程度の値引きが一般的か知っておくと役立ちます。


売却を急いでいない場合は仲介との比較も検討し、希望に合う売却方法を選ぶ判断材料にしてください。相場を事前に把握しておけば、不当に安い買取価格にも気づくことができます。


必要書類を準備する

査定をスムーズに進めるには、物件関連書類の事前準備が重要です。「登記事項証明書(登記簿謄本)」や「権利証(または登記識別情報)」は所有権を証明する重要な書類で、査定時に提示を求められることがあります。その他、「固定資産税納税通知書」や「建築確認済証」「設計図面」なども用意しておくと正確な査定が可能です。


築年数が古い家の場合、リフォーム履歴の資料も評価に繋がる可能性があります。買取業者に依頼する際は、物件の状態を正確に伝えるためにも、これらの書類を整理しておくことをおすすめします。


住宅ローン残高を確認する

家を売却する際、住宅ローンが残っている場合はその返済が必要です。査定前に現在のローン残高を正確に把握しておくと、手取り額を計算できます。売却額がローン残高を上回るかは重要なポイントです。


もしローン残高が売却価格を上回る場合は、「任意売却」や自己資金での返済が必要になることもあります。金融機関に返済状況や繰上げ返済・完済手数料を確認し、正確な資金計画を立てておきましょう。

家の査定をする時の注意点

家の査定ではいくつかの注意点があります。正確で信頼性の高い査定を受けるため、物件の状態を正直に伝え、希望条件を明確にすることが大切です。


また、複数業者から査定を受けて比較検討することも重要なポイントになります。ここでは査定時の注意点を解説します。


物件のマイナス点(瑕疵)を隠さない

査定時に物件の不具合欠陥(瑕疵)を隠すと、後々のトラブル原因となります。雨漏りや水漏れの跡、シロアリ被害などは必ず伝えましょう。隠していた瑕疵が後から発覚すれば、契約破棄や減額交渉につながる可能性があります。


不動産買取業者は物件の状態を見極めるプロです。問題点を事前に伝えることで、買取価格への影響はあっても、トラブルを避けスムーズな取引につながります。買取は「現状渡し」が基本ですが、重大な瑕疵は事前に開示する誠実さが大切です。


希望の価格や時期を伝える

査定を依頼する際は、売却希望価格希望時期を明確に伝えることが大切です。特に買取は引き渡し時期の柔軟性が高く、急ぎの売却にも対応できるため、具体的な希望を伝えてそれに合った提案を受けましょう。


ただし、非現実的な高額査定を期待すると、交渉が滞る可能性もあります。買取価格が希望に届かない場合は、その理由を詳しく聞き、価格根拠を理解することが大切です。適正価格と希望条件のバランスを考慮し、現実的な交渉を心がけましょう。


相場感がないまま査定を受けない

査定前には、ある程度の相場感を持つことが重要です。相場を知らなければ、提示された査定額の適正性を判断できません。


不動産ポータルサイトや国土交通省の「不動産取引価格情報」で類似物件を調査したり、一括査定サイトで相場を把握したりして、査定結果を自分で判断できるようにしましょう。買取と仲介の両方で査定を受けて比較検討することも有効です。

家を売る前に知っておきたい査定の基本

家を売る際は、査定の仕組みを理解しておくことが重要です。査定額は必ずしも実際の売却価格と一致するわけではなく、様々な要素で変動します。基本を押さえて、より適切な売却を選択できるようにしましょう。


査定額と実際の売却価格の違いとは

査定額は売却価格の目安であり、実際の価格とは異なる場合があります。仲介の場合、査定額はあくまで売り出し価格の提案であり、成約価格は買主との交渉で決まります。


買取では査定額がそのまま買取価格となることが多いですが、詳細調査後に変動することもあります。査定額を鵜呑みにせず、「売れる価格」と「売りたい価格」の違いを認識し、自分に合った選択をすることが重要です。


査定額に影響する要素

不動産の査定額は、立地条件築年数建物の構造・性能間取り・広さ周辺環境設備の状態など様々な要素で決まります。これらの要素は買取と仲介で重要ですが、評価の重み付けが異なる場合があります。


買取業者は物件の再販を前提とするため、市場での人気や売れやすさを重視します。例えば、駅からの距離や日当たりは評価に大きく影響します。築年数が古くても、人気エリアの物件は土地活用のため高く評価されることがあります。ご自身の物件の強みと弱みを理解し、それが査定額にどう影響するかを把握しておくと良いでしょう。


家を売る際に査定するときの流れ

家を査定する一般的な流れを把握しておけば、スムーズな売却準備が可能です。買取と仲介で基本的な流れは同じですが、買取の方がより迅速に進む特徴があります。


査定から売却まで、各ステップで何をすべきかを事前に知っておけば効率的に進められます。ここでは、家を売る際の査定の基本的な流れを5つのステップで解説します。


Step1:査定の申し込みをする

査定の第一歩は、不動産会社への申し込みです。買取希望なら、買取専門業者や買取対応の仲介会社がおすすめです。直接電話、ホームページ、または一括査定サイトから申し込めます。


申し込み時には物件の基本情報を伝えますが、概算査定のため詳細は不要です。査定は無料なので、複数社に依頼し比較検討することをおすすめします。


Step2:物件情報を提出する

査定申し込み後、詳細な物件情報を提出します。書類(登記事項証明書、固定資産税納税通知書、間取り図、建築確認済証など)を用意し、不動産会社からの要求に応じて提出してください。買取業者はこれらの情報で物件を評価します


正確な情報提供が重要で、誤った情報は査定額やトラブルの原因となります。不明な点は正直に伝え、過去のリフォーム履歴も提供するとより正確な査定につながります。


Step3:机上査定で大まかな価格を確認する

提出情報に基づき、不動産会社はまず机上査定を行います。この段階では、提供情報と周辺相場から大まかな価格を算出します。物件を直接見ていないため参考価格ですが、おおよその相場感を掴めます。


机上査定結果は通常数日以内、買取専門業者なら即日で出ることもあります。複数業者から査定を受け、相場感を把握し、価格に大きな差がある場合は理由を質問することをおすすめします。


Step4:訪問査定で物件の状態をチェック

机上査定後、不動産会社の担当者が物件を訪問し、詳細な訪問査定を行います。特に買取業者は、建物の劣化状況、設備、日当たり、騒音など、書類では不明な物件の状態を細かく確認します。


査定前に部屋を片付けておくと、より適正な評価を受けやすくなります。買取業者は再販を前提としているため、リフォームの必要性や費用も見積もります。訪問査定では立ち会いが基本です。


Step5:査定額の提示と説明を受ける

訪問査定後、最終的な査定額が提示されます。買取の場合、この金額がそのまま買取価格となることが多いです。提示された査定額の根拠や算出方法について説明を受け、適正価格か判断するため内訳を理解することが大切です。


査定額に納得できない場合は、その理由を質問し、評価点を具体的に確認しましょう。

査定を依頼する不動産会社はどう選ぶ?

家を売るとき、まず重要になるのが査定を依頼する不動産会社選びです。査定額だけに注目せず、会社の信頼性や対応力、地域での実績なども見極めることが、後悔しない売却につながります。


複数社に査定を依頼して相場感をつかむ

家を売る際には、複数の不動産会社に査定を依頼するのが基本です。1社だけの査定額では相場が分からず、適正価格か判断できません。複数社に依頼すれば、地域の相場や価格の妥当性が見えてきます。


また、会社ごとの対応の違いや説明の丁寧さも比較できるため、信頼できる会社を見極めやすくなります。



査定価格だけでなく、条件や対応も確認

査定額の高さだけで不動産会社を選ぶのは危険です。売却にかかる時間、販売戦略、サポート体制なども重要な判断材料となります。


また、査定時の説明がわかりやすく丁寧か、質問への的確な対応など、担当者の質も信頼性を測るポイントです。


地元密着と大手、どちらがいい?

家の査定では、地元密着型大手不動産会社のそれぞれにメリットがあります。 地元密着型は地域相場や買主ネットワークに強く、大手は広告展開や豊富なデータに基づく提案が特徴です。


物件の特性や希望条件に合わせて、双方の査定を比較し、最適な会社を見極めることが大切です。

家を売る際に査定する際のよくある質問

家を売るときの査定には、費用や手順、物件の状態など、初めての方が疑問に思う点が多くあります。ここでは家の査定に関して特によく寄せられる質問を取り上げ、わかりやすく解説します。


査定は無料で受けられる?

多くの不動産会社では、査定は無料で対応しています。実際に訪問して行う「訪問査定」や、資料や情報をもとにする「机上査定」も費用がかからないのが一般的です。複数の不動産会社に査定を依頼する場合でも、費用を気にすることなく、安心して比較検討を進めることができます。


築年数が古い家でも査定してもらえる?

築年数が古い家でも問題なく査定してもらえます。 築年数は査定額に影響する要素の一つですが、立地や土地の広さ、リフォーム状況、周辺環境など、多くの要素が総合的に評価されます。


たとえ建物自体の価値が低くても、土地の価値によっては十分な価格がつくこともあります。


住んだままでも査定は受けられる?

住んだままでも査定を受けることは可能です。 売却を検討する際、居住中の状態で査定を依頼するケースは多く見られます。不動産会社の担当者は、プライバシーに配慮しながら室内を確認しますのでご安心ください。


ただし、査定時には物件の状態を正確に把握してもらうため、できる範囲で室内を整理整頓しておくことをおすすめします。

家を売る前に査定の基本をしっかり押さえておこう

家を売る際は、まず査定の基本を理解し、適正な相場を把握することが成功への第一歩です。机上査定と訪問査定の違いや、仲介・買取の特徴、事前準備や注意点を押さえておけば、スムーズで納得のいく売却が実現できます。


複数社に査定を依頼し、価格だけでなく対応面も比較しながら、信頼できる不動産会社を見極めましょう。


須藤光輝

記事監修

須藤 光輝

宅地建物取引士 応用情報技術者

福島県出身。慶応義塾大学理工学部を卒業後、2014年に中途でオープンハウスに入社。
営業推進部門の立ち上げ、戸建事業の経営計画策定、仕入契約条件の標準化、DXを推進。
買取再販部門の立ち上げ、個人から直接用地仕入を行うためのスキーム確立。
契約管理部門の立ち上げ、事業標準化と生産効率の向上。
事業管理部門の立ち上げ、品質・安全性・顧客満足向上と取り組んできた業務は多岐にわたる。
現在は、他社に先行し実家じまい・家じまいのセミナー講師を務める傍ら、戸建賃貸ファンド・アパート事業の責任者をしている。
趣味は考古学、子どもと一緒にパズルを作ること。

福島県出身。慶応義塾大学理工学部を卒業後、2014年に中途でオープンハウスに入社。
営業推進部門の立ち上げ、戸建事業の経営計画策定、仕入契約条件の標準化、DXを推進。
買取再販部門の立ち上げ、個人から直接用地仕入を行うためのスキーム確立。
契約管理部門の立ち上げ、事業標準化と生産効率の向上。
事業管理部門の立ち上げ、品質・安全性・顧客満足向上と取り組んできた業務は多岐にわたる。
現在は、他社に先行し実家じまい・家じまいのセミナー講師を務める傍ら、戸建賃貸ファンド・アパート事業の責任者をしている。
趣味は考古学、子どもと一緒にパズルを作ること。

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