住み替えとリフォーム・リノベーションして住み続けるか、どちらが良い？

現在の住まいを新しくするという意味では、「住み替え」や「リフォーム・リノベーション」、さらには「建て替え」といった選択肢があります。

今回は、今住んでいる家から新居へ引っ越すことと、その他の選択肢を比較して紹介します。

住み替えとリフォーム・リノベーションを比較

では、住み替えと、リフォーム・リノベーションして住み続けるのとでは、どちらが良いのか比較しましょう。

住み替えなら新築に住める

住み替えは、リフォーム・リノベーションと違い、様々な家の中から新しい住まいを選ぶことが可能です。現在の住まいを売却して、賃貸住宅に引っ越せば、売却益を老後資金などに充てることもできます。

その一方で住み替えは、理想的な土地や建物が見つかるまでに時間がかかります。また、住環境が変わるため、近所との付き合いなど引っ越し先で何らかのトラブルになることもあり、注意しておきたいところです。

なお、引っ越し費用もかかりますが、これに関してはリフォーム・リノベーションでも場合によっては仮住まいに引っ越す必要があるため、一概に住み替えだけのデメリットとはならないでしょう。

リフォームやリノベーションの選択肢は？

一方、リフォームやリノベーションは、住環境を現在の暮らしに合った形に変えていきます。リフォームやリノベーションを行うときは、新たに住まいを探す必要がなく、工事期間を入れても住み替えに比べると短いことが多いようです。

また、固定資産税や都市計画税など様々な税金を軽減でき、そのうえ予算に合わせて範囲内でできるのがメリットです。

とはいえ、リフォームやリノベーションはどんな家でも自由にできるわけではありません。

家には主要となる構造があるため、それによって家の強度が決定されます。一定の耐震性などを備えていないようでは、リフォーム・リノベーションができる範囲も限られてきます。建物の構造上によっては、自由に間取りが決められない場合もあるので、自由性の高さでは住み替えに劣ります。

また、リフォーム・リノベーションは、住まいの立地環境は変わらないため、郊外から利便性の高い駅近や都心部に移りたい場合は、住み替えを選択した方が良いでしょう。

■ 比較のポイント

• 今の家がいくらで売れるか
• 土地や建物探しにかかる時間
• 新しい住環境で今のような暮らしができるかどうか
• 税金や費用の負担
• 住みたい家の間取り
• 立地環境

住み替えと建て替え（戸建て）で比較した場合

続いて、住み替えと建て替えの比較です。住み替えはいわゆる引っ越しですが、建て替えは現在の戸建てを解体して、同じ土地に新しい戸建てを建てることです。新築に住めることに変わりはありませんが、これらには大きな違いがあります。

建て替えは住み慣れた場所に新築が建てられる

住み替えは現在の戸建てに住みながら別の住まいを探せますが、住み慣れた場所から離れなければなりません。一方で、建て替えは現在の戸建てを解体し、同じ場所に新築を建てられるのが大きなポイントになります。

住み慣れた場所から離れなくても新築に住むことができるのは、建て替えの大きなメリットです。

生活環境が変化することもなく、新しく土地を探す手間もありません。
また、一から間取りを考えることができるため、現在住んでいる家の不満点を解消できる点を好む人も多いようです。

建て替えでは、工期や周辺住民との話し合いが必要です。

建て替えのデメリット

建て替えにもデメリットがあります。自宅を解体して建築しなければならないので、その間に必要な仮住まいに引っ越す必要があります。さらに、自宅が完成したらもう一度引っ越さなければならないため、建て替えには2回の引っ越しとその分の費用が発生します。

また、建て替え工事が完了するまで一般的に半年ほどかかります。解体費用や滅失登記なども行わなければなりません。

住み替えであれば、うまく進めることで一回の引っ越しで済みますし、工期を待つというデメリットもありません。

ただし、住み替え先を購入する場合は、住宅ローンを借りなければなりません。仮に旧居のローンが残った状態で新居のローンも組めば、一時的に負担が2倍になることもあるので注意が必要です。

そのため、現在の住まいがいくらで売却できるのかが重要です。

成功する住み替えについては、こちらで紹介しています。
「住み替えを成功させるポイント。住み替えが失敗するパターンとは」

■ 比較のポイント

• 住む場所
• 引っ越しの回数
• 引っ越しまでの期間
• 住宅ローンの有無

その時の状況や予算などによって、最適解となる選択肢は大きく違ってくるので、ポイントを押さえてしっかりとした検討をしましょう。